第一回 「倫太郎の世界」


「ファインダーをのぞいたら」では、その名のとおり

ファインダーを覗いた、その先にある「世界」を紹介していきます。

第一回の今回は「倫太郎の世界」です。

別府新聞社長の別府倫太郎が

写真を撮って感じたこと、ふと思ったことを写真と詩でつづったものです。

ぜひ、皆さんも「ファインダーから覗く世界」を見て下さい。


写真・詩 別府倫太郎














「花やしきに行ったとき 」


花やしきは「今」と「昔」、「裏」と「表」が

融合されている。換気されている。

僕は、その世界の「空気」が好きでたまらない。






















「じいちゃんの手」


田んぼにいる語らない、

じいちゃんの顔が好きで、

じいちゃんの手を見たとき、

手は顔だと思って撮った。

僕がいて、じいちゃんがいる。

土がついた手は自然を語っていた。
























「そこに居る光」


明るいだけじゃない

そこに居るということ

エレクトリックではない

居るという光

真っ暗闇の中

ぼくは

初めて、その光を見る

今を得るだけでは得られないもの

原発はある
























「根っこを見る」


僕たちは、本当の地の底の「根」を

見たことが無い気がする

木だけでもない、土だけでもない

その隙間、間にある

何か

僕は写真を撮って少し

その何かが見えたような気がした。
























「まっすぐにとらえる」


どこにでも、神さまは居る。

僕は、その神さまを見るための

感覚を思い出した。

それは特別なことではなく

この世界をまっすぐにとらえることだった。
























「無音」という音を聞く


階段の一つ一つをのぼっていくと、

雪の静けさの中に「無音」という

音が聞こえる。

それは僕と雪だけの世界。

僕はその世界が、たまらなく

好きなのである。
























「やかん」


僕は「暮らし」を撮りたかったんだな。

「そのまま」を撮りたい

「それだけ」を撮りたい

なぜ「暮らし」というものに魅かれ、

しみじみとするんだろう?

























いろんな「ん」


いろんな「ん」がある。

楽しそうな「ん」や、

意地っ張りな「ん」もある。

この「ん」は僕みたいな、

「ん」だ。


























「あたしゃのばあちゃん」

ふらっと、僕の家に来て、

お茶を飲みにくる。

そんな「あたしゃのばあちゃん」という人がいる。

いつでも、どんな時でも、こんな顔。

ずっと変わらないものっているのは、

本当の意味で、美しいんだな。













詩を書いて、写真を撮った人

別府倫太郎 プロフィール




別府新聞社 社長

2002年12月5日 生誕

2012年 愛機 nikon FM2を友達から貰う

それから、FM2で、ひっそりと写真を

撮りつづけ、現在にいたる。

特にテーマは無いが、歩いていて

「眼が合ったもの」を撮っている。






(第一回「倫太郎の世界」終わり)



ファインダーをのぞいたら いままでのタイトル

第1回 「倫太郎の世界」

第2回 「せかい」

第3回 「かわいい言葉」

第4回 「視点」




別府新聞ホームへ戻る